好奇心で生きてる

短編や書きたいことをつらつらと。

希望【詩】

「笑え」と言われる。私の唇がいびつに引つることに、満足する人がいる。
「泣いたところでどうとも思わない」と言われる。私はあなたに思われるために泣くわけじゃない。
私は私のために笑いたいし、私のために泣きたいのに。
親愛なる母親に強制されて笑うことも、親愛なる友人に遠回しに涙を否定されることも。
私を笑顔から遠ざけ、涙から遠ざける。
そうして、私に残されるものはなんだろうか。私が笑っているとき、私は幸せだろうか。泣きたいとき、唇を噛み締めなければならないのだろうか。
私はなんのために、あなたたちと会話をするのか。
私はなんのために、あなたたちを愛しているのだろうか。
せめて私が作り上げた、あなたたちの求める「私」が、ながく愛されることを願う。
それだけが、私に残された唯一の希望である。